横浜のレストランバーの方にお誘いいただき、メルシャン勝沼ワイナリーの城の平畑を見学してきました!
雨のしたたる城の平の畑は幻想的でとても美しい。ここはメルシャンの試験栽培畑。ここで検証された技術が他の畑に生かされていきます。


今年からは一部の区画にビオディナミを試験的に導入。「月の影響というものは確かにあるんですよ。月の満ち欠けによって、葡萄の木の幹の太さも変わっているんですね。現在なんとなく感じている事は、ビオディナミ農法はブドウの樹を良く観察することでもあると思います。これから4、5年間その農法を観察していきます。」と齋藤工場長。
頭ごなしに「オカルトだ」と否定するのではなく、客観的に観察してみようというその姿勢にとても共感します。はたしてビオディナミに対してどんな結論が出されるのか、楽しみです。


畑を後にして、工場見学の次はテイスティングへ。まずは新発売のスパークリングワイン、「勝沼のあわ」&「穂坂のあわ」(各1800円)。勝沼のあわは勝沼産甲州、穂坂のあわは韮崎のベリーAが原料です。勝沼のあわはドライ、穂坂のあわはロゼ色でほんのり甘く、ストロベリーフィズみたい。すっきりと爽快で美味しい!これからの夏の季節に最適です。
そしてグラスに注がれたのは蛍光イエローのような月光色のワイン。カステラやフルーツケーキのような香り、まったりとしてコクがありトロリとした素晴らしい舌触り。腰がくだけそうになるような風格。すごいです。なんと、1975シャトーメルシャン甲州。
甘口として仕込まれた甲州だそうですが、年月を経てその甘さがきれいに浄化され、なんともいえない風合いになっていました。甲州がこんなにもきれいに熟すとは、本当に驚きです。2003シャトーメルシャン甲州鳥居平(3004円)を熟成させてみたくなりました。


そして5種類並んだ赤ワイン。なんとなんと、桔梗が原メルローの垣根栽培の垂直試飲。2000年から、今年初めて商品化される2004年桔梗が原メルローVSP(Vertical Shoot Positioning)までの5年間。桔梗が原のメルローは棚栽培なのですが、これはその中で一部導入されている垣根栽培のものだけを仕込んだワイン。「どうですか?」と聞かれても「どれも素晴らしい…」としか答えようがありません。
各ビンテージごとにとても個性が表れていて、その年の気候や葡萄の樹齢、醸造方法が感じとれる、まるで畑のアルバムを味わっているかのような試飲でした。一番好みは森のフィトンチットのような清涼感ある香りが印象的なエレガントな2004年。香りだけをず~っと嗅いでいたい超ストライクなフレーバー。対して2002年はカリフォルニアにあるビーフジャーキー系の香りが筋肉質。とても暑い年だったそうで、その影響なのかな?


棚栽培と垣根栽培を比べると、垣根栽培の方が日の光をより多く受けるのでしょうか、葡萄に果実味がより現れるメリットがあるそうです。ならば全て垣根にできないのでしょうか?
「棚から垣根栽培にすると収穫量が減ってしまうので、農家さんの収入が減ってしまう。そして既にある棚を垣根に変えること自体にもお金がかかりますし、垣根にして葡萄が実るまでの数年間は収入が無くなってしまいます。新しい土地ではじめるには可能なのですが、昔からの場所ではすぐには難しいのです。」
なるほどー。経済面がクリアできれば一気に切り替わる可能性もあるんですね。桔梗が原ではこれから垣根を増やしていくそうですが、棚も大切にしていくとのこと。長野のメルローがどんな風に変わっていくのか、とても楽しみです。
はっと気がつけばお会いしてから既に3時間経過!!またしても超長居してしまいました。齋藤さんのお話は本当にわかりやすく濃い内容で、もっともっと色んなことを聞きたくなります。女性陣のみならず、男性陣も齋藤さんのお人柄にメロメロでした。大変貴重なワイン、そしてお話…。お忙しい中、本当にありがとうございました!